TRAILERS

STORY

とある薄暗いマンションの一室で、燃える車の絵を荒々しく描く謎の白髪の老婆…。ちょうどその頃、山道での交通事故で両親と弟を失うという悪夢から目を覚ましたエン ( 佐藤玲) は、不吉な予感に襲われる。なぜなら数日後に予定している家族旅行の行き先は避暑地の山であったからだ。エンは父親に旅行をやめさせようと説得を試みるも、聞く耳を持たない。そんな中、同じマンションの住人の百合子さんはエンに、夢で見た交通事故はもうすでに起こった出来事である、と告げる。いったいどういう意味なのか? もしそれが本当だとしたら、今エンの目の前にいる家族はいったい誰なのか? そして不吉な絵を描く老婆の正体は…?

THEATER

池袋シネマ・ロサ 9月15日(金)公開 東京都豊島区西池袋1丁目37−12 1F 公式サイト
シアターセブン 9月23日(土)公開 大阪府大阪市淀川区十三本町1丁目7−27 サンポードシティ 公式サイト
ジストシネマ和歌山 9月29日(金)公開 和歌山県和歌山市松江向鵜ノ島1469-1 ガーデンパーク和歌山内 公式サイト
アップリンク京都 10月20日(金)公開 京都府京都市中京区烏丸通姉小路下ル場之町586-2 新風館 地下1階 公式サイト

CAST

縁(エン)/明日香:佐藤 玲

いくつもの人格を受け止める器として生きる女の子

Profile

蜷川幸雄演出の舞台『日の浦姫物語』(2012年)で娘役に抜擢されデビュー。主な出演映画は映画『沈黙-サイレンス-』
(2016年)、『架空OL日記』(2020年)、『チェリまほ THE MOVIE』(2022年)、『死刑にいたる病』(2022年)など。

浩介(父):野村宏伸

優しい父と歪んだ正義感に支配された研究者

Profile

1984年、映画『メイン・テーマ』のオーディションで23,000人の中から選ばれ俳優デビュー、
日本アカデミー賞新人賞を受賞。その後、役者として独自の地位を確立、映画、ドラマ、舞台など幅広く活躍している。

由美(母):筒井真理子

記憶が馴染まないと違和感を訴える母親

Profile

早稲田大学在学中に初舞台を踏む。第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員賞を受賞した『淵に立つ』で多数の主演女優賞を受賞。主演映画『波紋』(2023年)が5月に全国公開、今後も多くの作品が控えている。

晃(弟):荒田陽向

極度に水を嫌がり恐れる、野菜が苦手な弟

Profile

NHK連続テレビ小説『おちょやん』(2020年)主人公の弟・竹井ヨシヲ(子供時代)役を演じて朝ドラ初出演を果たす。主な出演映画に『ニワトリ★スター』
(2017年)、『大名倒産』(2023年)がある。

百合子(隣人):広山詞葉

物語の鍵を握る優しく美しい隣人

Profile

日本大学芸術学部演劇学科卒業。現在は、俳優であり映画プロデューサーとしても活動中。2022年には主演作『ひとつぼっち』『truth~姦しき弔いの果て~』が公開、2023年は4本の出演映画が公開予定。

シゲさん(管理人):佐渡山順久

笑顔の仮面をつけた人間味のないロボット

Profile

NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』(2013年)、『マッサン』(2014年)をはじめ、『科捜研の女』『遺留捜査』シリーズなど多数のドラマに出演。2023年に
は出演する映画作品が4本公開される。

STAFF

宗野 賢一
脚本・監督・編集

1985年生まれ。
兵庫県出身。高校卒業後、アメリカに渡り、カリフォルニア州のチャップマン大学で映画制作を専攻。 人種差別問題を扱った卒業制作映画『There But Not There』(2010)がミシシッピ州のCrossroad Film Festival、ロードアイランド州のIvy FilmFestival、サウスダコタ州のBlack Hills Film Festivalで公式上映され、好評を博す。Black Hills Film Festivalでは2010年度の最優秀学生映画のノミネート作品6本に選出される。
2015年に自主制作映画『数多の波に埋もれる声』で長編映画監督デビューし、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2016 のファンタスティック・オフシアター・コンペティショ ン部門に入選、公式上映される。
2020年に全国劇場公開された『フェイクプラスティックプラネット』は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019のファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門や「ブエノスアイレス・ロホサングレ映画祭2019」に正式出品され、「マドリード国際映画祭2019」では最優秀外国語映画主演女優賞を山谷花純が受賞するという快挙を遂げた。
『科捜研の女』、『遺留捜査』、『刑事7人』など人気ドラマでも監督を務めるなど活躍の場を広げている。

撮影 小針 亮馬

仙台市出身 東京を拠点に活動するシネマトグラファー
LAで映画撮影を学び、様々なインディペンデント映画の撮影助手、照明助手を経験。LAでは、長編映画の撮影に撮影助手として参加しキャリアをスタート。日本へ帰国してからは、国内及び海外のDOPの撮影助手として10年間、広告、映画、ミュージックビデオの撮影を経験する。日英のバイリンガルで、海外トップクラスのDOPの撮影現場を数多く経験。
2016年に撮影監督として独立し、広告を中心に活躍している。資生堂、Adidas、Google、Subaru、Hondaなどの広告を手がける。 本作品は宗野監督との3作目となる。
受賞歴:
2019 59th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS フィルム部門 B ゴールド受賞 「中小企業基盤整備機構 今日、部下が会社を辞める。」
2014 iF DESIGN AWARD Communication部門 受賞「SUBARU Wonder Trip」

照明 大堀 治樹

1978年生まれ、奈良県出身。学生時代にロサンゼルスで学び、帰国後は主にCM映像に関わる。2011年から藤井稔恭氏に師事し、"そして父になる"(2013年)、"海街ダイヤリー"(2015年)、"三度目の殺人"(2017年)などの多くの是枝作品に携わる。現在もCM・映画問わず幅広く手がける。

エグゼクティブプロデューサー
金延宏明

この映画は一体どんな映画なのだろうか。ホラーなのか、サスペンスなのか、それともSF か。ジャンル分けしにくい映画である。どういう映画なのかと聞かれると、敢えて、ホラー映画だと答えるようにしている。私たちは膨大な情報に囲まれて生活しており、情報過多に起因するストレスと向き合っている。日々刻々と変わるニュースの中に恐怖が潜んでいる。何気に、気にも留めなかったニュースの中には、人知れず、この映画のようなことが起こって いるのかも知れない。自分は一体、誰なのか?自分を自分たらしめるものとは、一体なんなのだろう。主人公・縁が体験する恐怖と不思議な世界を映画の中でともに体感してみてほしい。ホラー映画は、神経伝達物質の放出を促し軽い幸福感をもたらすという話を聞いたことがある。ストレスは私たちの生活に多くの問題をもたらすものだが、管理可能なストレスには利点もあることが分かっている。
荒唐無稽、漫画的発想の作品であるかもしれないが、時にかみ合わない台詞や行動に、いったいどんな意味があったのか。見終わった後に、ふと思い返して、何気に楽しんでいただけたら幸いです。